「バカを治す」(フォレスト出版)「日本をダメにしたB層の研究」「日本を救うC層の研究」(講談社) どれも 適菜 收 著
著者は哲学者。最近この人の言うことになかなか感心しているのです。
3冊分なんで、この記事長い割に大雑把になってます。
(´ー`A) アセアセ
(´ー`A) アセアセ
突然ですが!
お医者さんも決して万能ではない。
難しい症状などいくらでもあるわけです。
ではここで問題!
お医者さんが悩んでいるからといって、そこら辺の人を集めて、多数決でどうしたらいいか決める人はいるでしょうか?
いませんよね。ブラックジャック先生に診てもらったほうがいい。
これ鼻血問題でいま休載してるマンガ。
フランス料理のエスカルゴに合わせるワインって難しいんだって。
じゃあ、エスカルゴを食べる時に、たいしたワイン知識のない人たちを集めて、多数決でワイン決める人っている?
いませんよね。真也さんの意見を伺ったほうがいい。
では何故!
政治という大変な職務に就く人を、我々凡百の人間の多数決で決めるのでしょう?
決めていいのでしょうか?
かつての賢人たちは民主主義に否定的だった人が多かったそうな。
大衆は流されやすいのです。
で、このB層やらC層というのは、著者の造語ではありません。
小泉総理の時に郵政民営化の選挙やったでしょ。
あん時にAからDまで人間を分類して選挙対策を練ったわけ。
小泉政権の選挙用人間分類ね。
で、B層は「IQが比較的低く、構造改革に肯定的な層」「具体的な事はわからんけど、なんか小泉さんを支持しちゃう層」で、ここをターゲットにして選挙に勝ったわけです。
ザックリ言えば、テレビなんかの流れに乗っちゃう層ね。
「改革なくして成長なし」なんて聞くと、「そーだ!そーだ!」
と乗っちゃうけど、具体的にはなんだかよく分からない。
アメリカでもオバマが「チェンジ!」と叫べば、「そーだ!そーだ!」となる。
いまやオバマこそ「早く大統領チェンジしろ!」って流れよね。プーチンと戦えてないしな。
ちなみにA層は構造改革に肯定的でIQの高い層。まあ成功者。
C層は構造改革に否定的なIQの高い層。
Dは失業しちゃったりとかで構造改革をむしろ恐れている層。もう今のままでしょうがないとか思ってる層?
で、今このB層にあたる人達が幅をきかせて、日本をダメにしてると著者は言います。
言い方は辛辣。
例えば会社名は出さないけど、ファストフードのコーヒーはLサイズとMではどっちが得か?なんて本があって、B層はそういう本を読みます。
どっちが得か知らないけど、著者の回答は「まともな人はそんな所でコーヒー飲まない」
橋下知事が伝統芸能は今の時代に合わないとか自分には理解不能とか言っちゃいましたね。
そういう事を聞くとB層は「そーだ!そーだ!」ってなっちゃう。
そうだろうか?
そんなに今って凄いのか?
むしろ分からない自分に問題があるのではなかろうか?
B層にはそうした反省がない。
こんな人たちだらけになると日本がダメになる!
それを救うのがC層「保守的知識人です」
太宰治が嫌いなこの人とかね。
日本人が日本人であるという事。
それこそ伝統的な美意識です。美術・文芸・料理・能・文楽・狂言・歌舞伎などにはそれが具体的な形で表れている。
三島はこうした美意識を守れと言います。橋下いまは市長か。彼とは真逆ですね。
また、B層は「なんかこの人なら物事を解決してくれる!」って信じちゃう。
これまでの政治家が出来なかったことが、なんで政権が変わると出来るのか?
そんなら最初っから出来るんと違う?
沖縄の基地問題や福島の原発問題など、そうそう解決はしないのです。
こうした問題に、例えば小林秀雄。
あ、そういえばこの人、瀬戸内寂聴さんの文章だったかな?
フグを食べに行ったら、お店じゃ小林秀雄が来たってんで大慌て!
あれやこれやと色んな料理出しておもてなししたら。
「俺はフグ食いに来たんだー!」
ε=ε=ε=(((怒゚Д゚)ノノ ゴルアァアァアァ!!!
ε=ε=ε=(((怒゚Д゚)ノノ ゴルアァアァアァ!!!
って怒ったらしいwww
それは怒るかもな (^^) アハ
えー小林さんは世の中の矛盾についてこんなことを言います。
【ドストエフスキイは矛盾を解決しようと工夫したのではない。解決を工夫するくらいなら矛盾に殺されたほうがましだと思ったのだ】
物事の解決については
【問いがそのまま答えになるほど執拗に問う人もあり、問う能力がないから答えを持っている人もあるのだ。解決を欲しがる精神が、奴隷根性の一変種であるのが大体普通なのである】
解決出来ないからこそ問題が残るのであり、その問題について問い続けることこそが大事だそうな。
で、B層になっちゃうともうマスコミや政治家にコントロールされちゃいます。だまされちゃいます。
民主党に高層道路無料とかだまされましたよね。首都高なんか値上げしたもんね。
民主主義。選挙の怖さはここにある。
間違っていても多数決で勝てれば、バカボンのパパじゃなくても「これでいーのだ」ってなっちゃう。
ちなみにD層は選挙に行きません。諦めてんのね。
ラジオで誰だったかが言ってたんで定かじゃないけど、アメリカも貧困層の投票率は低く、富裕層の投票率は高いんだそうな。
そんなふうに騙されたり諦めたりしないよう、C層を見習って古典を読みましょうとのことです。
ゲーテは言います。
【偉大なものは世の中に少数しか存在しない】
それこそ時代を残ってきた古典作品であるはずです。
B層の拡大で逆に覚醒した少数派が鍛えられてきた。
古典を読んで正気を保ち、何か間違った全体主義者や変な政治家の正体を見抜きましょう。
との本でした。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
長くてすみません。
ゴメンネ(;´・з・)つ コレデユルチテッ